商品ページの作り方①|「誰に、何を伝えるか」を整理する

商品ページの作り方①|「誰に、何を伝えるか」を整理する

商品ページを作ろうとすると、何から書けばいいのか分からなくて手が止まる。
小さなECの相談で、いちばんよく聞く声です。

写真もある、伝えたいこともたくさんある。
それでも並べてみると、どこか「説明書」のようになってしまう。

私自身、支援の現場で何度もその場面に立ち会ってきました。

商品ページの作り方は、デザインや文章の上手さより先に
「誰に、何を、どの順番で伝えるか」を整理することから始まります。

この記事では 3回に分けて、その整理の仕方をお話しします。

1回目は、基本の考え方と、ページの印象を決める画像の順番についてです。


商品ページは「接客の代わり」

商品ページは、店頭での接客をそのまま画面に置き換えたものと考えると整理しやすくなります。

道の駅や催事の売り場を思い浮かべてみてください。

お客様はまず商品を目にして、足を止めます。それから、

「これ、どこのもの?」
「どうやって食べるの?」
「日持ちはする?」
「贈り物にできる?」

と、気になることを順番に聞いてくれます。

売り場に立つ人は、そのひとつひとつに答えながら、相手の表情を見て話す内容を変えていきますよね。

ネットショップでは、お客様は質問をしてくれません。
分からないことがあれば、黙ってページを閉じてしまいます。

だから商品ページでは、聞かれるはずだったことを、聞かれる順番に、先回りして置いておきます。

「何を載せるか」に迷ったら、
売り場でよく聞かれる質問を書き出してみるのがおすすめです。
 
中の人がいちばんよく知っていることが、そのままページの材料になっていきます。


出発点は「誰が、どんな場面で使うか」

画像や文章を考える前に、この商品を手に取る人と、その人が使う場面を一つ決めます。


たとえば、同じりんごジュースでも、相手によって伝えることは変わります。

  • 子どもに安心して飲ませたい親御さん → 原材料と作り方
  • お世話になった方へ贈りたい人 → 箱の佇まいと、のし対応
  • 自分へのご褒美に選ぶ人 → 味わいと飲む時間のイメージ

 
全員に向けて全部を書くと、誰の心にも残らないページになります。
 
「私が欲しかったのはこれだ」と感じてもらえるのは、
自分の場面がそこに描かれているとき。

まずは、いちばん買ってくださっているお客様(ペルソナ)を
一人思い浮かべて、その方に向けて作る。
 
迷ったときに戻る場所が一つあると、この先の判断がずいぶん楽になります。

> 参考投稿:ターゲットとペルソナ、どう違う?


第一画像の役割は、「選ばれること」

第一画像の仕事は、商品を説明することではなく、
たくさん並んだ中から選んでクリックしてもらうことです。

検索結果やモールの一覧では、お客様は小さな画像を次々に見比べています。
そこで伝えられるのは、ほんの一瞬の印象だけ。

何の商品かがひと目で分かること。
そのうえで「ちゃんとしていそう」と感じてもらえること。

この2つが揃えば、第一画像の役目は果たせています。

「ちゃんとしていそう」をつくる2つの要素

権威性 は、第三者からの評価です。
受賞歴、メディア掲載、販売実績、専門家の推薦などがこれにあたります。

安全性 は、安心して口にできる、使えるという根拠です。
産地、原材料、無添加、認証マーク、作り手の顔が見えることなどです。

全部を載せる必要はありません。小さな画面で読めるのは一つか二つです。

先ほど決めた「誰に」に照らして、
その人がいちばん気にすることを一つ選びましょう。

載せるときに気をつけたいこと

  • 受賞やランキングは、いつ、どこでの評価かを添える(例:2025年 〇〇コンテスト金賞)
  • 「No.1」「日本一」は、根拠を示せるものだけにする(景品表示法に抵触しないようにする)
  • 健康や効果に関わる表現は、食品では使える範囲が限られるので要注意

信頼をつくるための要素が、かえって信頼を損ねてしまってはもったいない。

書けることを正直に書く、で十分です。

広告にも使う場合

第一画像は、広告やモールの検索結果にもそのまま使われることがあります。

出す場所によって決まりが違うので、先に確認しておくと作り直しを防げます。

  • Googleショッピング広告:画像に宣伝文句や透かしを重ねることは、ポリシー上認められていません。
    そのまま配信されている例もありますが、不承認になったり、後から止まったりすることがあります。
      
  • 楽天市場:第一画像にガイドラインがあり、文字の占める割合や枠線、背景に決まりがあります。
    (細かい内容は文末の付記にまとめました。)

基本の考え方としては、それぞれのサイトの奥にいるペルソナを思い浮かべて作ってください。

違いが出るのは、お客様がどこから入ってくるかです。

  • 広告やモールの検索結果から来る方 は、商品ページに直接入ってきます。
    お店のことはまだ知らず、他の商品と見比べている最中です。
    第一画像が最初の出会いになるので、何の商品か、なぜ信頼できるかを一枚で伝える必要があります。
      
  • お店の名前で検索して来る方は、まずトップページに入ります。
    お店のことをある程度知ったうえで商品ページにたどり着くので、
    第一画像では世界観や商品の佇まいを大切にできます。

同じ商品でも、入口が違えば、最初に知りたいことが違います。
出す場所ごとに「誰に」を確かめることが、第一画像でもいちばんの近道です。


2枚目以降は、「納得してもらうこと」

2枚目以降の画像は、クリックしてくれたお客様の「気になる」を
「これなら買いたい」に変えていく場所です。

スマートフォンでは、長い文章よりも先に画像を横にめくって見る方がほとんど。

画像だけを順番に見ても話が通じるように並べておくと、読まれるページになります。

ストーリーは「なぜ、この人が、ここで」

地方の商品には、土地と人の話が必ずあります。なぜこの土地で作っているのか。

誰が、どんな思いで続けてきたのか。なぜこの作り方を選んだのか。

立派な物語である必要はありません。

「祖父の代から同じ畑で」
「雪が多い年ほど甘くなる」

そんな一言が、他の商品との違いになります。

作っている方にとっては当たり前すぎて、言葉にしていないことが多いところです。

人が「買いたい」と感じる6つの視点 +1

何を見せれば納得してもらえるのかを考えるとき、
手がかりになるのが、社会心理学者ロバート・チャルディーニの「影響力の原則」です。

人が心を動かされる場面を6つに整理したもので、後に7つ目が加えられました。

視点どんな心の動きか商品ページでの活かし方
好意親しみを感じる人から買いたい作り手の顔と言葉、畑や工房の風景
社会的証明他の人が選んでいると安心するお客様の声、リピートの多さ、販売実績
権威専門家や公的な評価を信頼する受賞歴、認証、料理人や専門家の推薦
希少性(限定性)手に入りにくいものほど欲しくなる季節限定、数量限定、今年の収穫分のみ
返報性何かを受け取ると、お返しをしたくなるおすすめの食べ方、保存のコツ、レシピ
コミットメントと一貫性一度決めたことに沿って動きたくなるお試し商品、お気に入り登録、再入荷のお知らせ
一体性同じ仲間だと感じる相手から買いたいふるさと、同じ世代、同じ暮らし方への共感

2枚目以降の画像でとくに力を発揮するのは、
上の4つ、 好意・社会的証明・権威・希少性 です。

返報性 と コミットメント は、買った後の関係づくりと深くつながるので、
3回目の記事であらためて取り上げます。

7つ目の 一体性 は、地域の商品にとって、とくに心強い視点です。
同じ土地の出身であること、ふるさとへの思い、応援したい産地があること。
地域とのつながりそのものが、選ぶ理由になります。

7つ全部を揃えようとしなくて大丈夫。
自分の商品がすでに持っているものを、2つか3つ見つけて、きちんと見せる。

それだけでページの説得力は変わります。

希少性は、本当のことだけを

希少性(限定性)はとても分かりやすく、効果も出やすい視点です。
だからこそ、事実でない「残りわずか」や、終わらない「期間限定」は使わないでください。
一度気づかれると信頼は戻りませんし、表示のルールにも触れます。

地方の商品は、もともと限定の要素を持っています。
収穫は年に一度、仕込める量には限りがある、手作業だから一日に作れる数が決まっている。

その事実をそのまま書けることが、いちばんの強みだと思います。

並べる画像の順番 一例

  1. 使っている場面(食卓、贈る場面などから共感)
  2. 味わいや特徴(何が違うのか)
  3. 作り手と土地の話(ストーリー)
  4. お客様の声、受賞や実績
  5. 量やサイズ感(何人分か、手に持った大きさ)
  6. 食べ方、使い方、保存方法
  7. 季節や数量の限定があれば、その理由

これも売り場での会話と同じ順番です。

興味を持ってもらい、違いを知ってもらい、安心してもらってから、
具体的な使い方へ進みます。

なお、楽天だと、受賞歴などの権威性や限定性を先に持ってくることが多いです。


商品ページの作り方で最初にすることは、
商品の特性を表現する材料を集めることではなく、
ユーザーが買うために何を知りたいかを理解し、伝える順番を決めることです。

  • 商品ページは接客の代わり。聞かれるはずのことを、聞かれる順番に置く
  • 出発点は「誰が、どんな場面で使うか」を一つ決めること
  • 第一画像は選ばれるための一枚。権威性か安全性を一つ添える
  • 2枚目以降は納得のための場所。ストーリーと、7つの視点から商品に合うものを

一度に全部を直す必要はありません。まずは第一画像と、その次の一枚から。

いちばん買ってくださっているお客様の顔を思い浮かべながら見直してみると、

足りないものが自然と見えてきます。


追記:楽天市場の第一画像ガイドライン

楽天市場では「商品画像登録ガイドライン」で、
第一画像(検索結果やランキングにも表示される画像)に次の決まりがあります。

  • 文字などのテキスト要素は、画像全体の20%以内に収める
  • 画像に枠線をつけない
  • 背景は、写真背景か単色の白背景のみ(模様や目立たせるための派手な色は使えない)


守られていない場合は、違反点数の対象になります。

内容は改訂されることがあるので、最新のものはRMS内のガイドラインで確認してくださいね。


無理な営業はしません。 まずはLINEかフォームからご相談ください。