SNSもネットショップも始めたのに、なぜフォロワーは来てくれないのか?

「ネットショップも作って、Instagramもやっています。でも、これまでのお客さんが全然来てくれなくて」
店舗事業をされている方と話していると、こういう言葉をよく聞きます。実店舗やイベント出店で丁寧に築いてきた関係性があって、満を持してSNSもネットショップも始めた。なのに、フォロワーは増えず、思うように人が来ない。
これは決して珍しいことではなく、むしろ多くの方が同じところでつまずいています。
「チャネルを持つこと」と「お客様が移動すること」は別問題
オンラインショップやSNSアカウントを作ると、そこに今までのお客様が自然と流れてくる——そんなふうに期待してしまうのは、無理もないことだと思います。ただ、顧客行動として見ると、この2つは実はまったく別の出来事。
実店舗やイベントで築かれた関係性は、「その場所」「その時間」に紐づいたもの。お客様の記憶の中には残っていても、そこから新しいチャネルへ辿り着くための導線は、自然に発生していません。
意図的に導線を設計しない限り、お客様は移動してくれないものだと、いろいろな相談を受ける中で感じています。
ある相談で見えたこと
先日、ある店舗運営もされているネットショップを扱う方から、こんな相談をいただきました。
ネットショップとInstagramアカウントは持っている。ただ、これまでのパイロット店舗やイベントで出会ったお客様が、オンラインにまったく流入していない。近々、新しく間借りカフェを始める予定もある、とのことでした。
お話を伺いながら整理していくと、見えてきたのは「チャネルの質」の前に、「導線の有無」の問題でした。
SNSプラットフォームひとつをとっても、X(旧Twitter)のようなテキスト中心の場と、Instagramのようなビジュアル・体験が主体の場とでは、向いているお客様の動きが違います。食に関わる事業であれば、実際の消費体験からファンになってもらう流れが大事になるので、テキストよりも写真や動画で「その場の空気」を伝えられるInstagramに力を入れる方が理にかなっている、という話をさせていただきました。
同時に、ネットショップとInstagramには商品タグの連携機能があり、投稿からそのまま購入につなげる導線を作れることも確認しました。導線は、意外と近くにすでに用意されていたりします。
導線を作るための、具体的な3つの視点
① 今の接点に、導線を置く
実店舗やイベントでお会いしているその瞬間こそ、オンラインへの一番の入口です。QRコードひとつ、一言の案内ひとつでも、「せっかく出会えたのに、そこで関係が途切れてしまう」ことを防げます。
② プラットフォームの特性に、発信を合わせる
すべてのチャネルで同じことをする必要はありません。テキストで信頼を積み上げる場所なのか、ビジュアルで体験を伝える場所なのか。オーディエンスの嗜好を学びつつ、かつご自身のスタイルに合う発信をされている方をモデリングしながら発信を進めることが、結局は一番効率のいい導線の作り方だったりします。
③新しい「場」ができるタイミングを逃さない
間借りカフェのように、新しく物理的な場を持つタイミングは、導線設計をゼロから仕込める貴重な機会です。Googleビジネスプロフィールを整えておくだけで、近隣や県外から訪れる人に、オンラインでの存在を自然に知ってもらえるようになります。
一貫した発信が、AIにも人にも伝わる
最近は、GoogleだけでなくAIがユーザーに「おすすめの場所」を答える場面も増えてきました。そのとき参照されるのは、複数のプラットフォームで一貫して発信されている情報です。
ネットショップ、Instagram、実店舗——どこを見ても、同じ人柄、同じ世界観が伝わっているか。導線の設計は、人に対してだけでなく、これからの検索体験に対しても効いてくるんだなぁと感じています。
チャネルを増やす前に、導線を見直す
新しいチャネルに手を広げる前に、「今ある接点から、どう導線を作るか」を先に考えてみる。それだけで、見える景色が変わってくることがあります。
あなたのお店やブランドは、これまで出会ったお客様に、次の場所への導線をきちんと示せているでしょうか。
一度、その視点で、今持っているチャネルを見直してみてくださいね。
「何から始めればいいか」だけでも、お気軽に。
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